風邪

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風邪とは

風邪とは、正式には「風邪症候群」と呼ばれる、主にウイルスが原因の上気道感染症です。鼻やのどなどの粘膜にウイルスが侵入し、炎症を起こすことで、鼻水、鼻づまり、咳、発熱などの症状が現れます。原因となるウイルスは多種多様で、一般的に1週間程度で自然治癒しますが、まれに合併症を引き起こすこともあります。

風邪の原因

風邪の原因は、主にウイルスによる上気道感染です。具体的には、ライノウイルス、コロナウイルスなど、数百種類ものウイルスが知られており、これらが鼻やのどの粘膜に感染することで、炎症反応を引き起こします。この炎症反応が、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、咳などの風邪の症状として現れます。

ウイルスは、感染した人の咳やくしゃみの飛沫を吸い込むことや、ウイルスが付着した手で鼻や口を触ることなどによって、人から人へ感染します。また、季節の変化や体力の低下も、風邪にかかりやすくなる要因の一つです。

風邪の症状

風邪の症状は、主にウイルス感染による上気道炎が原因で起こります。鼻腔や咽頭などの粘膜が炎症を起こし、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、のどの痛み、咳などの症状が現れます。また、全身症状として発熱、倦怠感、頭痛などを伴うこともあります。これらの症状は、感染するウイルスの種類や個人の体質によって、その程度や現れる症状が異なります。

風邪とインフルエンザの比較

風邪インフルエンザ
主な原因ライノウイルス、アデノウイルスなど様々なウイルスインフルエンザウイルス(A型・B型など)
発症徐々に症状が現れる突然高熱が出る
主な症状鼻水・鼻詰まり・喉の痛み・咳など高熱・全身のだるさ・筋肉痛・関節痛・咳・鼻水など
微熱〜低熱の場合が多い高熱(38℃以上)が突然出る
全身症状比較的軽い全身のだるさ・筋肉痛・関節痛など全身症状が強い
期間1週間程度で自然に治る1週間〜10日程度
合併症比較的少ない肺炎・脳炎など重篤な合併症のリスクが高い

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風邪の検査と診断

風邪の症状が出た際にクリニックを受診すると、医師は問診、視診、触診、聴診などで診断しますが、症状によっていくつかの検査を行うことがあります。一般的な検査としては、インフルエンザ迅速検査や溶連菌迅速検査などがあります。これらの検査は、短時間で結果が出るため、適切な治療法を選択する上で役立ちます。また、症状が重い場合や、他の病気が疑われる場合は、血液検査・尿検査・便検査が行われることもあります。

治療

風邪の治療は、主に対症療法が中心となります。具体的には、熱がある場合は解熱鎮痛剤、咳には鎮咳薬などが処方されることがあります。また、喉の痛みや筋肉痛に対しては、鎮痛剤が効果的な場合もあります。ただし、抗生物質は、細菌感染が原因の場合にのみ使用されます。風邪の原因の多くはウイルスであるため、抗生物質は効果がないことが多いです。

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